介護認定の仕組みを
理解する

主治医の存在

意見が合致しないこともある

詐欺事件の件でもそうだが、介護保険に関する制度を考察してみると見えてくることだが、こうした一例に基づいて事態を静観して見えてくるのが、主治医の存在はとても重要だということだ。要介護認定において、どの場面でも主治医の存在が霞んでそれほど必要としていないといったようなことになる状況はほとんど見られないからだ。そのため、患者本人、もしくは患者の家族はキチンと主治医とのコミュニケーションと、患者本人の状態に関して細部に渡って説明をしていなければならない。そうでないと困った状況になるからだ。

これは保険制度に限っての話では無いが、病院などに入院すると必ず患者に対して誰かしらの主治医が担当することになる、そしてその担当医師とのカウンセリングを通すことで今後の治療方針を決めて行くことになるのだが、もしこの時患者が見栄を張ったとしたらどうなるか考えてもらいたい。医師は病気などによって人間の体調を見ることが出来るプロフェッショナルだ、しかし彼らもあくまで表面的なモノでしか体調を把握することが出来ないため、細かな症状までを理解するのはさすがに難しい。そこへ患者が早く退院したい、少しくらい我慢できるといったような意地を見せてしまうと、医師は患者の言葉を優先してしまうため、体調が不安定になってしまうということにもなるからだ。病気になると早く健康になりたいと感じるかも知れないが、そういうときこそ医師に対して全権とした信頼を寄せることが、回復への第一歩となる。

こうした主治医に自身の状態、もしくは患者の家族が普段の気になるところを話しているかどうかで、要介護認定にもある程度影響力をもたらすことになることを良く覚えておかなければならない。


意志なき言葉、医師に届かず

患者本人の言葉を全面的に信じれば良いというわけでは無いが、それが嘘か本当を見破ることが出来る眼力を持っているなどと便利なスキルは持ち合わせていないため、嘘を言っていないことを信じるしかないわけだが、やはりそうした誤解を減らすためにも気になることは全て話すといったスタンスでいた方が良い。そもそも主治医として担当してもらうことになったのだから信頼できる人だろうと思うが、そうでは無い人ももしかしたらいるかもしれない。また自分の弱いところを誰かに見られるのはよろしくないと、下手な虚勢に見栄を張っている人もいるだろう。思うところは色々あるかもしれないが、介護保険などを始めとした国が用意している社会保険制度に関しては、主治医と綿密な信頼関係を形成しておかなければならない。

そのためにも病気に関して気になること、普段の症状と患者本人の状態に関するところまで、詳しく説明しておくことで後々提出してもらうことになる意見書ではこちら側に有利に働く事は目に見えている。詐欺事件においてはそこの信頼感が存在していたかどうかは判断しかねるが、警察の調べでは主治医も結託して虚偽の申請を行ったといわれている。医者としては最悪の道だろう、こうした不正に加担したというだけで将来的な設計も全て狂いが生じてしまうのだから、代償としては決して安くは無い。コミュニケーションは大事だが、患者と主治医という立場だけは一線を越えないようにするのも必要なことだ。仲良くなってこうした反社会的な行動に出ることをしても、双方にとって不利益なことしか起こりえないため、難しいところだ。

見解に食い違いが出る場合もある

介護保険制度による、要介護認定を出してもらうことになった場合には主治医の意見書も必要な材料として扱われることになるため、内容が患者本人の生活に些細なことまで詳細に記述されていることが大事だが、それも患者ないし、本人がキチンと伝達しておかなければならない。意志なんだからわかるだろうと言うのは患者の勝手な妄想であって、医師にだって分からないことは沢山あるもの、それも患者本人が実のところ隠しておきたい体調に関する事実を秘匿していた場合には、それを知るためには患者本人からの申告、またその機微を感じ取った家族からの助言などがなければ詳しいところまで主治医は記すことが出来ない。

食い違いが意見書に見られると、それだけ不利になるのは患者本人とその家族だけであり、それに対して主治医は特別困ることはないため、いえるところと気になるところは徹底的に追求しておくに越したことは無い。またこうした違いや誤解を打開する前に意見書が市町村役場に提出されてしまった場合、その内容に関してちょっとした勘違いがあったため修正したいと言っても、その理由だけで一次審査の修正が行われることはないという。つまりは、そうした誤解などがないことをはっきりさせておくためにも、主治医には病状や状態など、普段のこと細かい状況を説明しておけば困るような状況になることはないといえる。

ただそれによって認定度合いが望んでいたモノで無かった場合には、変更申請してもそれでキチンと自分たちの要求が通るかどうかというのもかなり微妙なラインだ。正直に話したら話した分だけ異議申し立てをする機会に失われそうだが、元々変更申請をすることそのものがない方がいい。そのことを念頭に入れて行動しておくとなおいい。